かいたことおきば

メロンと一緒

クリスマスに思いがけないものをもらった話

メリークリスマス!めろんです。

クリスマスは終わったよって?いえいえ、別にいつやってもいいですからね、お祝いなんてのは気持ちが一番大事ですから。

 

さて、あなたは何歳までサンタを信じていましたか?

 

小2の頃、

「サンタは親なんだよ。プレゼントのレシートを見た」

とかなり直接的な証拠を示して主張する友人が現れました。

 

この話は友人達の間では結構衝撃的で、にわかに「サンタ=親説」が駆け巡りました。

 

私は「サンタがいないというのは表向きの事情で、実はサンタもサンタで一部の家庭には暗躍しているけれども、全家庭には来ないし、大人ははなから信じていないから自分たちで用意しているんだ」と、希望を持っていました。

メルヘンな理由というより、希望の品が手に入る可能性は多い方がいいと思ったからです。

 

「〇〇ちゃんは、親が入ってこれないところ(?)の手紙がなくなっていたらしい」

というような話をしてくれる子もいて,

「いる派」の間では、

やはりサンタはいるのだ……というどこか深刻な雰囲気にもなっていました。

 

うちのサンタは、5歳の頃

「集めてるえほんシリーズの『マッチ売りの少女』まだ持ってないからほしい」

と言ったら「本当にそれでいいの!?それだけで?」

と何度も確認された後、クリスマスツリーの柄のハンカチとぶどうのヘアゴムも一緒にくれたことがありました。

 

うわー!すごい!本しか望まなかったらこんなにくれるんだあ…

 

そんな、妙な教訓(?)を得ながらも、

私はすくすくと強欲キッズに育っていきました。

 

もしも今よりももっとカネを手にしたら、経済を回すという意味では偉いけれども、どう考えてもありすぎだろという数の自転車やスニーカーやジーパンを集めまくる芸人みたいになってしまうのでは…とちょっと恐ろしい気がします。

 

さて、小4のクリスマス、私は「子供用パソコンがほしい!」と、ひとまず親にお願いしました。

くれないのならサンタに頼み、親には別のものをもらうという寸法です。

出どころは別なんだから複数あっていいだろうと。 

普通は「サンタ=親なのか?」と疑う思考になるはずなのですが、

私の場合「親だけでなくサンタもまたプレゼントをくれる」ーーnot only A, but  also B構文の思考になっていました。

 

私が欲しかったそれは3万円相当、トイザらスの棚の中でもまわりとは一線を画す重鎮感とともに、やや高いところにずっしりと佇んでいました。

 

親は「そんな高いのダメに決まってるでしょ!」と怒り心頭でしたが、

 

私は「じゃあいい!サンタに頼むから!お母さん達はばあちゃんちの近くのイオンで去年の秋に見た101ぴきわんちゃんの病院セットちょうだい!」

と具体的かつ強気な姿勢でした。

 

「ねえ、クリスマスなにもらう?親とサンタから。私はねえ、親から101ぴきわんちゃんのぬいぐるみを手当てできるおもちゃで、サンタさんからは子供用パソコン」

 

ある帰り道、田んぼの中を歩きながら、私はちょっと意地悪な下校班の二人に問いかけました。

 

「何言ってんの?サンタなんていないんだよ!」

2人は待ってましたとばかりに騒ぎ出しました。

 

サンタクロースを声高に否定することこそ、

カッコいい。

お兄ちゃんお姉ちゃんなどがいる子を中心にそんなふうに感じはじめる年代だったのです。

 

私はほしいものの話がしたかっただけなのに、結局「サンタはいるかいないか」の不毛な論争に陥ってしまうとは…。

 

「なんでいないって言い切れるの?サンタがいない証拠はあるの?」

そう反論しましたが、2人は

「そんな超越的な存在がいるわけないじゃん」

というような常識論で責めてきました。

「10歳にもなって本気で言ってる?」

と精神的に追い込まれもしました。

子供の世界って結構辛辣なんですよね。

 

言い負かされた形になりつつ、それでもいい、言いたい奴には言わせとけばいい、とにかく私はサンタからもプレゼントもらう。もらうんだ。そう信じ、サンタ宛に熱のこもった手紙を書きました。

 

その日はサンタが入って来やすいよう、普段は寝ない1階の和室にわざわざ布団を敷いて、窓の鍵だけ外して、布団に入りました。

 

明日には101ぴきわんちゃんの手当てセットみたいなやつと、子供用パソコンが、一挙に手に入るんだ…

 

※イメージ

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※絶対これじゃないけどイメージ

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なんか顔違うなこれ

 

はー、クリスマスってなんて素晴らしいんだろう。

もしあれが手に入ったらサンタいる派の〇〇ちゃんと遊ぼう。あの2人には絶対貸さないもんねー。べー

 

いかにも悪ガキなことを考えながら、

私はスヤスヤと神聖な一夜を過ごし…

 

夜が明けました。

 

気になりすぎて朝、5時、まだ真っ暗なうちに起きてしまったのです。

 

枕元を漁ると謎の箱を確認ーーー

 

えっ、小さい?なにかな?またオマケかな?

そうだ、そうに違いない

ちょっと絶望の影を感じた私は一度寝直すことにしました。まだ早かったかも。うん、そうだ。今見ちゃダメかも。

 

………

 

チュンチュン

 

12月25日、クリスマスの朝。

 

今度こそと目を覚ますとそこには

 

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えっ!?!?!?!?!?

 

 

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何これ!!!!!!!!!!!!!!???

 

 

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何これーーーーーーー!?!?!?!?!?

 

 

「ママ!!!サンタが…サンタが!」

 

「おはよう!どうしたの!?」

 

「パソコンじゃなくて…!サンタがなぜか…

これ…」 

 

「えっ、サンタさんに何かもらったの!?よかったねー」

 

「いやっ、じゃなくてっ、これっ…!」

 

これが欲しいって一言も書いてなければ

手品師に憧れてるって一言も言ったことないし,あとこれ、ラッピングもされてないんですけど!?

頼んでないマジックセットを裸で置いてく…そんなサンタっているの!?

ハッ!

「お母さん!!!クリスマスプレゼントは?101ぴきわんちゃんのは!?」

「あ、無いよ」

「無いの!?!!?!??」

なんと、パソコンはおろか、101ぴきわんちゃんのおもちゃさえももらえませんでした。

 

数年前にちょっと遠くのイオンにたまたまあったマイナーおもちゃなので、近場に無かったようです。

でも希望の品が無いからと言ってプレゼントごと無しにするという大胆不敵な行為…。

強欲に育っている我が子への戒めを感じます。

サンタだけでなく 親もまたーー

not only A,but also Bがここでまたしても登場

するとは…。

 

とほほ。

まあいいや。仕方ないからこれで遊ぼ。

何これ。

 

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あわーーー!!!

楽しいーーーーー!!!

 

 

その後、私はこれをいろんなところで披露し、喝采を浴びるようになりました。

 

あのサンタ否定派の2人も

「どうなってんの?」

「いいなー」

と積極的に羨ましがりました。してやったりとはこのことです。しかし一事が万事、2人は何としてもこいつの手品のタネを明かしてやろうとマジックセットを四方八方からこねくり回して「あ、なんだ、自分にもできるわ」とできてしまうなど、手品の客としてのマナーは最悪でした。

 

おばあちゃん達が遊びにきてくれた時などは、

思いがけない喜びもありました。

 

「ねえねえ、五百円玉かして!」

と言って手品を始め、

「おおー!すごいなぁ」 

めろんはすごいね〜」

とベタ褒めされたあと

「その五百円玉とっとけ」

 

と、おじいちゃんやおばあちゃんや叔父さんなどは手品に使った五百円玉をくれるのです。

勝率は脅威の98%…

 

サンタさん!ありがとう…!!!

 

こんな長期的に利を生み出すし、楽しいおもちゃをくれるなんて、やっぱりサンタさんってすごいや!

 

大人になってからディズニーのマジック実演販売に魅入られて散財したこともあります。

 

マジックって本当に楽しいですよね。

 

私はすぐに笑ってしまうし手先が器用じゃないのでマジシャンはできませんが。

 

そして…

今になってこうして書きながら思うことは一つです。

 

これ完全にお父さんが忘年会の景品でもらって思いつきで深夜に枕元に置いたやつだよ!!!!!!

 

来年もクリスマスが楽しみですね。

 

おしまい。